またスポーツ小説と呼ばれるジャンルのものを読んだ。
2007年の作品、近藤史恵「サクリファイス」。
テーマはサイクルロードレース。自分では乗らないけど、グランツールを見るのは大好物。
ただ、ちょっとマニアックなところもある競技だから、そのあたりをどう消化しているのかが心配・・・そのあたりは巻末の解説に詳しいけど、まあ杞憂だったね。
主人公は「アシスト」。
なんとなくだけども、普段競技を見ていて「誰もが最終的にはエースになりたいもの」であると思い込んでいたけれど、この主人公の考え方、なるほど、と思わせるものがあった。小説に競技の見方を教わったってとこかな。
僕自身、彼の考え方のほうにシンパシーを感じる。
そう、アシストの生き様は、まさにサクリファイス。
・・・って話だと思ったら、ひとつの歯車が回り始めたときに、ストーリーは思わぬほうへ展開していく。そう、この話はミステリーでもあったのだ!!
ということでこれ以上ストーリーについては書けないな(^^;
スポーツでミステリーなんて、そんなオイシイ(^^;
でも、自転車競技そのものの描写、魅力的な登場人物たちの心理描写。かなり引き込まれたことは間違いない。
そして読後に初めて理解できるんだ、そのタイトルの意味を。
続編も出ている。これは読むね、間違いなく。
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