その人に会ったのは、高校3年生の夏。
新しいスキーブーツが欲しくて、夏休み中皿洗いのアルバイト。そこがNHK放送センターの食堂。
毎日毎日皿洗ってたら、そのうち局内の出前も担当させてもらうようになった。
廊下でいつもすれ違うその美しい人は、すでに今でいう「ブレイク」を果たしていて、思春期の小僧にとってはまぶしすぎる存在で。
怖いもの知らずとは程遠い小僧は、それでも勇気を振り絞って、毎日毎日「こんにちは」と声をかけ続けた。
やがて夏も終わりに近づいたある日、その人は、白い制服を着てカートを押しているその小僧を見かけると、小僧よりも先に声を出した。
「こんにちはー」
嬉しすぎるっ。
そして夏休みが終わり、アルバイトも最終日。
色紙を持っていって、その人にサインを頼んだ。
There is no royal road for Learning.
おお、さすがに英語ペラペラのキャサリン(^^;
直接会うことは二度となかったけど、青春のちょっとした1ページ。
頼近美津子さんのご冥福を。
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