高校生ビブリオバトルでのオススメ第二弾、井上真偽「探偵が早すぎる」の上下巻を読了。ついこないだドラマ化されてたけど、見なかったのがこれ幸い。
「早すぎる」とはつまり、トリックの予兆から事件を未然に防いでしまうという意味合い。通常事件が発生してからその事件を解決するのが探偵だとすれば、まさに「早すぎる」。
もちろん(実行未遂の)トリックをビシっと“語る”シーンも用意されているので、暴かれるタイミングが普通じゃないというだけで、ちゃんとしたミステリーでしたよん。
父の莫大な遺産を相続したことで、親戚筋からねらわれてしまう女子高生。彼女を守るために家政婦は「早すぎる探偵」を雇うのだが・・・というお話。
上巻は探偵の実力を紹介するフェーズ。
そして下巻では親戚筋との全面戦争が描かれる、と。
善も悪も強烈にキャラ立ちしているので、雑に言えば「マンガ的」でポップ。
でもしっかりと伏線が張られてて、「あーやられたー」「そうかー」となる場面もある。
その回収されたはずの伏線が、さらに織り上げられて新たな伏線となって、ラストはめっちゃ唸らされることに。おおおおおそうだったかー。
ぐいぐい読めます。そしてミステリーとして新鮮で、なおかつ楽しいです。
物語の終盤で家政婦が「着ぶくれ」したシーンがあるんだが、あれは何だったんだろ。特に説明がなかったような。すごく意識的に描かれたシーンだったように思うんだが。
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