宇宙空間というのは孤独感を想起させるものだけど、海の底というのも相当だ。
というわけで、宇宙ネタに続いて今回今さらながらに見てみた映画は、潜水艦モノの「ブラック・シー」です。
ところがちょっと良い意味で裏切られた――単純な閉鎖空間パニック映画ではなかった。
海の底で生きてきた男たちは、陸に上がってもやっぱりどん底で、逆に息することすらままならない。それならば再び海へ――。
「全部貧乏が悪いんや!」
そんなセリフはもちろんない(^^;
海の底にいるからこそ生きていられる。閉鎖空間にいるから息ができる。そんな矛盾するようなことが乗組員の表情から伝わってきて、なんだか身につまされつつも引きずりこまれていく。
だけどやっぱりうまくはいかなくて。
主人公を演じるジュード・ロウ。その表情から一瞬違うものを見た。そしてその変化をきっかけにして物語はクライマックスへと突き進んでいく。
潜水艦乗りは、潜水艦でしか生きられない。そして潜水艦で――。
ちなみに、タイトルは文字どおり「黒海」のことだけど、もちろん“ブラック”という言葉からイメージされるものはすべて映像の中に描かれている。
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