ダガー賞受賞ってことで慌てて(?)手に取った王谷晶「ババヤガの夜」。
失礼だが、ニュースになってなければ読んでなかったかもしれないなぁ。
力に生きる女性と極道の娘の物語。想像をはるかに超えるふたりの大河ドラマは、報道されていたとおり、めっちゃバイオレンスだった。
もしかしたらイギリス方面には「ジャパニーズ893」が新鮮だったのかな?
読み進めていくにつれ、文章のリズムが好きだな、なんて思う。
章立てにはなってないのだけど、1行空きと2行空き、時間経過と場面転換。その転換が心地いい。
・・・ん?なんか違和感が。
小声で書く。「めっちゃフリガナが振られてるのに、特定の人物にそれがない。Nのネックレス・・・?」
それが!
という「気づいちゃった」問題は別にしても、ジェットコースター的なスリリングさは褪せることはない。
あれ、海外版でこのトリック、表現できんのか?
そして後半の時間経過の描写もドラマチック。
激しい展開の中で、“「自分らしく生きる」とは何か”、おそらくそれが問い続けられる。
それゆえ、作品としてはおそらくジェンダー云々みたいなことを言われることは多いんだろうけど、それ以上に「人そのもの」の話かもしれないな。
『愛ではない。愛していないから憎みもしない。憎んでいないから、一緒にいられる。今日も、明日も、来年も、おそらく死ぬまで。』
ネタバレしてたら申し訳ないが、ラストシーンはTVドラマ「傷だらけの天使」のラストシーンを想起した。似てはいないんだけどさ。
“Baba Yaga”――魔女、鬼婆。うん、納得である。
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