大山誠一郎「アリバイ崩し承ります」を読了。
『アリバイを主張する人は自分は何時何分にどこにいたと主張する。つまり時計が根拠になる。それはすなわち時計屋こそがアリバイを扱うのに最も適しているということ』という謎論理の下、アリバイ崩しを請け負う時計屋が安楽椅子探偵として登場する物語7編。
物語に登場するアリバイ崩しは複雑怪奇すぎず、かといってすぐにわかる範囲でもなく、でも崩れた後に「そんなぁ」と嘆くほどでもない、何というかな、絶妙な塩梅で楽しく読むことができた。
通勤通学のお供に、と言ったら伝わるだろうか。
中でもこの時計屋の店主――表紙でもわかるように若い女性である(お約束)――が、自らの過去を語る話『時計屋探偵とお祖父さんのアリバイ』が個人的には抜群だった。
師匠でもある先代が出した問題。
それを解こうとする孫娘。
手順、違和感、ひとつひとつが謎解きの根幹になっていく。
アリバイ崩しとは、ハウダニットの集大成、そんなことも感じられた一編だった。
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