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9月に入っても不要な医療保険の解約届であったり、クレジットカードの退会届だったり、なんだかんだと事務手続きが終わってくれない。
そんな中、グットライフの看護師さんから連絡が入った。
『お父様ですが、麻痺のある左足の下のほうなんですが、血流が悪くなってまして。それで治療のために、よしだ内科のほうに2週間ほど通院して点滴治療を受けることにいたします』
「承知しました。費用のほうは問題ありませんのでご対応よろしくお願いします」
マサさんはもともと循環器系がいい状態ではない。心臓ペースメーカーや脳梗塞ももちろん、元気なころから足が極端にむくむようなことは多々あった。
その意味ではこの症状が出たということは少なからず心配ではある。が一方で、もしも老人ホームに入居していなかったとしたら、治療が遅れてしまうということも十分に考えられるわけで、安堵するような気持ちもわたしの中にはあったことは確かだ。
いずれにしても持病でもあるし、周囲にプロが大勢いるわけだし、過度に心配することなく経緯を見守ろう。次の連絡を待つしかないのだから。わたしはそう思うことにした。
その翌日にはあっちゃんから久しぶりに電話があった。
友人が見舞いに来たいと言っていて――病院ではないので面会なのだが――わたしにうまくとりなしてくれ、というような話だと理解した。細かい話がなかなか要領を得ないので、わたしとしても「わかったわかった」と言うしかなかったのだが、それ以上に気になったのが、この電話のわずか数分間の間に『こちらは暑いですよ』と2回繰り返したことのほうだった。
そんな夏の終わりである。
マサさんの通院は4日目を迎え、次第に回復方向だという連絡が入る。
『ただ血流が戻ったことで出血があったりしまして、それ自体は特に問題ではないのですが、新しく靴と靴下、それからガーゼ類なども購入したいのですが』
「どうぞお願いします。費用はご請求ください。通院のほう、引き続きよろしくお願いします」
そうこうして予定どおりおよそ2週間、マサさんの通院治療は終了した。
今回は大事にはならなかったが、今後はこういうことも増えていくんだろう。
「秋が始まったってことかな」
そうだ、住民票も移したことだし、保険とか住所変更の手続きしないとだな。
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