2025年12月6日土曜日

ブログ更新お休みします。

数日間、新規の投稿が止まる可能性があります。

もしも、もしも楽しみにしてた方がいらっしゃったらごめんなさい。



2025年12月5日金曜日

翳りゆくひと。[128]


[128]

棺を乗せた寝台車の後部座席にあっちゃんを座らせ位牌を持たせた。わたしは遺影を持って助手席に座る。

「それでは出発いたします。住宅街ですのでホーンは鳴らしません。ご了承ください」

白い車は静かに出発した。
運転をしている方と少し会話をしたような気がするのだが、内容はまるで覚えていない。住宅街から郊外に向かって走る車窓をただ見つめていた、その記憶しかない。

15分ほど走っただろうか。車は市営の大きな火葬場に到着した。
まずはわたしと葬儀社の方が受付に向かい、死亡届の提出の際に受け取った火葬許可書と、火葬費用としての2万円を納める。受付を済ませてはじめてマサさんを車から降ろすことができる。その手順はなんとなく理解できるのだが。
むしろ驚いたのは火葬費用がキャッシュレスでもいいというところだった。

そこから先は言葉は悪いが、流れ作業である。

位牌を抱いたマサさんの入る棺が扉の向こうに押されていく。

「合掌をお願いいたします」

係員の方が扉を閉めた。遺族が火葬ボタンを押すという大仕事があるのかと思っていたが、ここではそのようなことはなかった。

「1時間半ほどかかりますので、皆様はこちらの待合ホールでお待ちください」

そのとき、あっちゃんがソファにへたり込んでしまった。いろいろと限界だったんだと思う。
少し横になってれば大丈夫だというので、冷房の効いた畳敷きの待合室を手配してそこで休んでもらうことにした。りつさんに付き添いをお願いした。

「煙突から煙が立ち上るのを見る、みたいなイメージあるけどさ、そういうところもないんだね」

館内の案内図を見たり、水分補給をしたりしながら、わたしたちも何をするでもなくただ待った。長い長い1時間半だった。

『・・・収骨室5番までおいでください』

館内アナウンスに促され、控室にいたあっちゃんを伴いつつマサさんのところに向かう。

「骨太だったんだね」

大腿骨や上腕骨はもちろん、あばら骨も元の状態が想像できる程度には形が残っている。あれは奥歯か。大したもんだな、昭和ヒトケタって。

係員の方の説明を聞き、骨を拾っていく。最初はあっちゃんとわたしがふたりで大腿骨を砕いて、箸を合わせるようにして骨壺に入れた。
下半身から上半身に、家族みんなで少しずつ。

まだかなりの量が残っているが、もう壺の容量がいっぱいになりそうだ。
あご、頭、そして最後にきれいに形の残っていた喉仏は、わたしが納めた。

「それでは以上になります。最後に合掌をお願いいたします」

終わったか。あっけないな。

「代表者の方は」
「はい」
「こちら、火葬証明書になります。埋葬時に必要になる重要な書類ですので、なくさないよう、骨箱の中に入れておくようにいたしますので」
「ありがとうございました」

きれいなカバーに包まれた骨箱を抱きかかえた。軽くなっちゃったな。

127<[翳りゆくひと]>129


2025年12月4日木曜日

くまのこと。それから。

一般的におもしろいかどうかわかりませんが自分の中でちょっとばかりおもしろいことがあって、よーしそれをブログに書くぞーって思ってパソコンを立ち上げている間にそもそものネタを忘れてしまっているおじさんです。こんばんは。
やっぱり立ち上がりの速いマシンがいいなぁ。ポメラ・・・。


ところで。

僕、アイコンに「くま」を使ってるんですよ。LINEスタンプも作ったし(買ってもらっても僕の儲けにはなりませんので。でも買って)
が昨今、びっくりするほど熊の話題が報道されています。もちろん僕個人とは何ら関係のない話ではあるものの、なんとなくモヤっとした感じになってしまいますね。
今の自分の気持ちとしては、「町に出てきたやつは駆除してください。でも僕のことは駆除しないでください」(←前田敦子の声で読んでねです(^^;
それにしても里山どころか住宅街に出没とか住宅に中に侵入とか、シンプルに怖いです。
怖いので、趣味の「さんぽ」も当面峠道や山間に入る道は避けようと思います。
それから 着ぐるみの くまモンの外皮もしばらくは封印しておくことにします(o´(エ)` o)

九州・熊本には熊はいないそうだが。

それから。

書くぞーって思ったものの、1つの記事にならなさそうな小ネタの中で、かろうじて覚えてたことを列挙します。・・・列挙って何(笑)。

夕方以降の新幹線は、駅を出るたびに新たな乗客が座った席から缶を開ける音が聞こえる。好き。

向かいから会話をしてる二人組が歩いてきて、さてどっちに避けようと考えてるうちにど真ん中を割ってしまう私。なんかごめん。特にカップルさん。

恥ずかしながらファッションの用語とか、なんか雰囲気で使ってることが多くて、そもそもの意味なんか考えたことがなかったんだけど、「裾がベルのように広がってるボトムスだからベルボトム!」と急に気づく。おお。いや、ホントかどうかも調べてないが。

最近指の第二関節の先のとこの毛が長い。
眉毛整えようと抜いたら、信じられないぐらい毛根がデカい。毛。

ハンドクリーム塗るとトイレに行きたくなる。手を洗ったら変に水を弾くし結局塗り直しだし。んもう。

若いころ(小さいころ)から見てると、すっかり大きくなっても「ちゃん付け」「くん付け」が抜けない。芦田愛菜ちゃん(なぜかフルネーム呼び)、石川遼くん(なぜかフルネーム呼び)とか。でもたまに違うパターンがあったりする。田中将大:「マー君」はいつの間にか「マーさん」に。久保建英:「久保くん」はいつの間にか「久保くんさん」。だから何。

(追記)
マイホームゲレンデの野沢温泉の町なかに熊出たってよ(((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


2025年12月3日水曜日

地図と拳。

小川哲「地図と拳」を読む。
小川作品は初めて。すごく読んでみたかった作家さんのひとり。

上下巻に分かれた分厚い文庫本を雑にカテゴライズするならば「大河ドラマ」。
日露戦争から満洲国、そして太平洋戦争までの50年。時代はどんどん移っていく。だけど過去の人が生きたことは次代の人々に影響を色濃く残す。換言すれば、誰も歴史から逃れられない。
読みながらそんなことを思う。


主な舞台は満州。
まだ何もなかった、つまり白地図だったその地に未来という名の「地図」を描く。
日本人の目線、ロシア側から見た視点、あるいは漢人――目線が違えば当然描きたい地図も違う。そうして戦争という名の「拳」で塗り替えられていく様が象徴的に語られていく。

読み始めは漢字が多くて、なかなか難儀した(お恥ずかし)。たとえば「松花江」という文字には「スンガリー」とフリガナが振られている。でも2回目に出てきたときにはフリガナがないので「しょうかこう」って読んじゃう。スンガリーと読んだほうが気分なんだけど、やっぱ読めないんだよね。孫悟空(そんごくう、ではなく、ソンウーコン)は読めるようになった(^^;
あと、それこそ地図の話ってことで地名の位置関係が頭の中で描けなくて、スマホで検索してみたり。

というわけで読書としてはなかなかスタートダッシュが重かった。
のだけど、序章を読み終わるころにはすっかりその世界に取り込まれてしまった。いい意味で先が思いやられる(苦笑)。

恐ろしいと最初に思ったのは1905年日露戦争の戦闘のシーンだ。
善もない。悪もない。大義もない。ましてや生がない。それでも前に出る「兵」という存在の、むしろ空虚とも思える存在が、背中を冷たくする。

『人類は古来、まだ見ぬ世界に何かがあると空想し、それを地図に記してきた』

時は移り、第二の主人公ともいえる明男が登場したところで、ふいに『怖いよ』という文字が記される。これが時代の流れなのか。あるいは何かのフラグか。

などと思ってたら下巻の頭に『地図と拳』という言葉がいよいよ登場する。あくまで抽象的な表現だと思ってたのだが、作中に登場することでにわかに現実味が出てくる。
あくまでも登場人物たちの未来を語る言葉ではあるので「現実味」という言葉が適切かどうかわからないが、歴史の事実は知っているだけに本当に怖さを感じた瞬間だった。

『精算されたはずの想いは、心の底に覆い隠されていただけ』

作中、「地図に描かれるもの」として「建築」が特に際立って描かれる。

「建築」とは何か。これもひとつのサブテーマだったのかな。
ラスト近くで明夫がそこにひとつ答えを見出す。地図を塗り替えることが破壊であるとするならば・・・(ネタバレ禁止)。

・・
・・・

たぶん、この作品は言い切ってしまえば「反戦」の物語。
幕間のような部分にこそ作者の思いがにじんでいるように思う。

地図を拡げたいという欲望にさえよらなければ。振り上げた拳を下ろすことができたなら。
おい、聞いてるか。かの国のトップに立つ人よ。

*  *  *

それにしても小川さんの博識さには驚く。特に「建築」に対する造詣の深さたるや。
巻末の参考文献が10ページ(!)にも及ぶことから、想像もできない勉強量であったこともうかがわれるが、それも含めての知識量だと思うし、そしてそのアウトプット力(わかりやすく書いてあるのよこれが)に恐れ入った。

なのに他の作品がぜんぜんテイストが違うという話なんだから、この人はとんでもないぞ。


2025年12月2日火曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#38

10月の半ばから少し運動量が落ちてる気がするんですよね。

運動「量」ではないかもしれないな。その動いているときの「意識」とか「質」とかのほうかもしれない。


がんばったとしてもなかなか明確な結果には出ないものだけど、がんばらなかったときはあからさまに表面化するからなぁ。

がんばろうね。ちょっとの時間なんだからさ。

 【2025年11月度】
加圧トレーニング:4回[自宅トレ通算276回]
寝起き素振り:19回
月間さんぽ歩数:約32万歩

計測
前月比:  体重+0.3kg 体脂肪率-0.1pts
前年同月比: 体重+0.5kg 体脂肪率+0.5pts
2013年7月比:体重-7.2kg 体脂肪率+4.5pts

血液検査[29回目]
前回比:+0.2pts(目標まで-0.3pts)
2022年5月比:-3.3pts↓

先月のトレーニング→コチラ


2025年12月1日月曜日

久しぶりの得点と勝利。

試合が終わってサポーターの前に挨拶に行く選手、その映像を見ながら思う。
「浦和サポーターってツンデレやね」と。

応援したくてしかたなくて、でもチームのふがいなさに喝を入れたくて、だから揃っての応援を止めていた、そんな彼ら(気持ち的には自分含む、かな)はちゃんと大旗も用意してたし、いざとなればとんでもない声が出るし。

正直に言えば、前半が終わったとこで『相変わらずゴールに迫る形にはならない。閉塞感はいつもと変わらない。簡単に言えばつまらない』みたいな文章が頭の中を去来していた。

というわけで内容が劇的に良かったわけではない。
なのだけれど、得点、そして勝利という結果はサポーターを「デレ」にするに十分だったと思う。
浦和サポがさらにゴールを要求する「大脱走」から始めたのは「うんうんそうだよね」と思ったよ。

岡山 0-1 浦和○

その結果を出してくれたのが、実況をもって『浦和の未来』と言わしめた肥田野
永くサッカーを見てると、「あの最初のチャンスを決めたか否か」みたいなことが将来を左右してしまうようなことも知っている。サポーターとしての感情移入も含めて。
J1デビューの肥田野はその最初のチャンスを見事に決めてくれた。右のウイングらしい動きからのゴール。落ち着いてたよな。足が攣るまで走ってもいて。


単純に未来が明るいなんて思えるほど楽観的ではないけれど――いろいろ見てきたもん(半笑)――今季もあと1試合。引き続き浦和の未来は見てみたい。見ていたい。
攻撃の起点になり続けようとした根本、短い時間だったけど存在感を見せた早川も含めて。

ごめんね、でもスタジアムには行けないんだ(涙)。


2025年11月30日日曜日

いい勝ち方ってやつなのでは。

強かったね!
いやまあ「アスフレ無敵」なんて言うつもりはないけれど(ホントは言いたい)、ようやくチームとして「できることがちゃんとできるようになってきた」という印象を持った。

○東京Z 79-63 岡山

個人的なイメージの話なんだけど、昨シーズン良かったときのチームは、「守備ありき」だと思っていて、この試合については(実はGame1も前節の試合も見てないんですごめんなさい)相手の得点を60点台に押さえたことはもちろんのこと、試合展開の中で「ここぞ」の場面で厳しい守備からTOを奪って得点を重ねることができたというのが、「良かったとき」のイメージに近づいてきて、それはそれはうれしい勝利になった。

加えて、セットしたときのオフェンスにも進化が見られたようなようなような。
スクリーンのとことかね、上手に説明できるだけのスキルが欲しいわ(悲)。


それだけにしばらくは大田区総合行けない、それがつらい。


2025年11月28日金曜日

翳りゆくひと。[127]


[127]

「今日は暑いな」

わたしたちが泊まったホテルからグッドライフ中央公園までは徒歩圏内。だが日陰を選んであるかないとすぐに汗が吹き出しそうだ。
室内とタクシーばかりだったから、この2日間が暑かったかどうかの記憶もあいまいだ。外気を吸ったこと自体が久しぶりな気がする。

「おはようございます。母を迎えに参りました」
「今お連れしますのでお待ちください」

エレベーターのドアが開き、スタッフさんに連れられてあっちゃんが現れた。
心なしか疲れが残っているようにも見える。

「おはよ。ちゃんと休めた?」
「まあそうね」

前日同様にタクシー2台に分乗し、葬儀場に向かう。今日は渋滞もなくスムーズだ。

葬儀は午後からなので時間には少し余裕がある。葬儀社の方と段取りの確認をしていると、棺の中のマサさんを覗き込んでいたあっちゃんがこちらを振り返った。

「腰が痛いのよ」

通夜の席で長時間同じ姿勢を維持しなくてはならなかったこともあるのか、あるいは夕べしっかりと休めなかったであろうことも想像もできる。もちろん心労もあるだろう。

「湿布が欲しいわ」
「わかった、買ってくるからさ、控室で休んでて」

調べてみると徒歩数分のところにドラッグストアがある。急いで調達に向かう。喪主のコンディションも主催者側の重要なポイントだから。

「湿布買ってきたから、あっちゃんに貼ってあげて」

あっちゃんの対応は妻に任せた。こういうときに男は役に立たない。

「渋沢栄一の顔が下になるように入れるらしいぞ」

お布施の準備は息子に頼んだ。彼らならわからないことを調べるのも早い。
あとやり残したことはないか。
よし、このタイミングで昼食をとっておこう。頼んでおいた仕出し弁当に箸をつけた。

あっちゃんは斎場にやってきた妹のりつさんとテーブルを囲んでいる。座敷に座るよりも椅子のほうが楽みたいだ。

やがて到着されたお坊さんにも昼食を召し上がっていただいた。

「今日は初七日まで執り行わせていただきますので」
「どうぞよろしくお願いいたします」

葬儀は予定どおりに始まった。

正直に言えば、通夜と何も変わらない。
促されて焼香を行い、そして読経に耳を傾ける。目線の先にはマサさんの遺影がある。
ただそれだけの時間が流れていく。

『導師様、ご退場です』

わたしはひとつ息を吐いた。

「それでは最後のお別れになります。どうぞお花を」

言われるがまま、花を手に取って棺の中に入れようとマサさんの顔を見たその刹那、感情が一気に高ぶる。こみ上げてくるものがある。

葬儀が終わって少し気が緩んでしまっていたのだろうか、本当に最後だと思ったからだろうか、泣くなんて思ってもいなかった。

大好きだったお酒で唇を湿らせて、ちょっとしたおつまみと、旅路の途中で食べてもらうおやつも入れてあげた。
もう何年もお酒、飲んでなかったもんね。今日は飲んでもいいから。心の中でそう語りかけた。

また涙が出そうになった。

126<[翳りゆくひと]>128


2025年11月27日木曜日

【東京2025】続いていく思い。

東京2025デフリンピックが閉幕した。

閉会式はニュース映像程度しか見ることはできなかったけど、この12日間、めちゃくちゃ楽しませてくれた選手たちが、めちゃくちゃ楽しそうに盆踊り(?)を踊ってて、ほんとに良かったーーって思ったな。
閉会式っていつも同じこと、思うんだけどさ。『選手が楽しんでくれたならそれが一番』って(^^;

この大会が聴覚障碍者と社会にとって、どういうレガシーになるかはわからない。
ただ、スポーツという面において、世界との距離が把握できたという選手も多かったんじゃないかと思う。その思いこそがレガシーになるはずだ。そう信じて今後も応援していきたい。

加えて言うなら、デフスポーツの難しさも少しわかった気がしている。ほんの、ほんの少しだけど。
テニス会場で観戦しているとき、思い立って両耳を手で覆ってみた。音が完全に遮断されたわけではないのに、ラケットとボールの当たる音があいまいになって、たとえばそのショットが深いのか浅いのか判断がつきにくくなった。選手たちが視覚のみに頼っているのか、あるいは別の感覚も使っているのか、それはわからないが、実感できたその感触、それは僕の中で続いていく思いの根源になるんじゃないかと思っている。


くしくもこの日は『ミラノ・コルティナパラリンピック』開幕まで、あと100日!!
続いていくよ。

大会期間中、僕がXに投げたポストこちら


2025年11月26日水曜日

クリエイト、そして敬意。

『 すべては何もないところから始まった。』

某世界最大級のIT企業の最新の広告で流れる言葉だ。

クリエイティブって、根源的なところはそのとおりだと思うし、そうであってほしいし、そうあるべきだと思うけれど、実際のところ、多くは『誰かの何かがあったところから始めてる』んじゃない?と思ったりしている。

少なくとも、僕の作ってるものは全部そう。

誰かの何かがインスピレーションになって生まれるものがある。かっこよくいえば「インスパイヤ」か。
だからこそ、敬意は忘れてはいけないし、「俺だから、俺」みたいな謎な主張だけは絶対にしてはいなけないな、などと思うわけです。

その上で、デザイン、クリエイティブを楽しみたいと思っている。「個人で楽しむ範囲」で。
他人のクリエイティブをAIに流して生成するとかいう恐ろしい「自称デザイナー」が現れた。しかもそれの結果をSNSで「見せびらかす」という・・・。明文化された「規約」すら都合のいいように解釈するとか、冗談抜きで恐ろしい。

敬意さえ忘れなければ、変な問題は起きないのではないかな。
性善説にすぎるかもしれないけれど、そんなことを思ってる。

・・
・・・

いえね、このブログのアイコン(著者プロフィール画像)の「くま」ね、AIさんに投げてみたら秒でアレンジしてくれるわけよ。まあ自分のタッチではないとは僕自身は思うけれど、「そのほうがいいじゃん」みたいな声がたくさんたくさん聞こえてくるような気がしてね。さみしいやら背すじが寒くなるやら。僕が手を動かしてることってなんだろうって。

そうじゃない。かっこいいものを作りたいから手を動かしてるんじゃなくて、「自分が」何かを作りたいから手を動かしてるんだって、改めて思う日々なのです。先人への敬意も込めて。


(↑)「ぐっ」ってやってるくまのイラストを投げて、『このくまにバスケットをさせて。紺のユニフォームも着せて。背番号は144、丸メガネとあごひげは忘れずに』と言ってみただけ。10数秒で生成してきたGeminiさん
(微調整は数度してもらったけど)


【東京2025】あれもこれも。

デフリンピック大会11日目。
こんな日はサラリーマンであることがほんの少しだけ恨めしい。

大好きなマラソンのレース。
サッカー女子、男子それぞれ大奮闘の結果の銀メダル。
テニスシングルス菰方さんの銅メダル。
バスケットボール、バレーボール女子のギリギリの戦いの結果の金メダル。

あれもこれも、仕事中で観戦できなかった。
女子サッカー決勝の前半だけはランチタイムに見られた。

どれもこれも残念でしかたがないけれど、でもね、なんか選手の奮闘が見えてたような気がしている。なんでかわからんけどな。

選手のみなさん、お疲れ様。結果が出た人も出なかった人も、あれもこれも、みんなみんなおめでとう。


東京デフリンピック、ついに閉会式を残すのみ。


2025年11月25日火曜日

【東京2025】チームジャパン。

“大運動会の締めくくりはリレーである”

大会10日目、競技日程を確認したときから絶対に応援に行きたいと思っていたのが陸上の4×100メートルリレーと4×400メートルリレー。
基本的に個人種目ばかりの陸上競技の中で数少ない団体種目だということもあるのか、いつ見ても無意識のうちに熱くなってる自分がいるのです。

そして、その瞬間を目撃した。

4継(4×100mの通称)も、マイル(4×400mの通称)も、最初にゴールラインを駆け抜けたのは日本男子チームだった。

強いとは聞いていたが、まさかここまでとは。本当に強烈な勝ち方だった。
マイルのほう、アンカーへのバトンパスの瞬間に接触があって、確定リザルトが発表されるまではかなりドキドキした。何もなくて良かった。

陸上競技で日本代表がリレー競技で優勝する、その瞬間を現場で目撃することができるなんて、もう一生ないかもしれん。

円盤投げの湯上も含め、3度の君が代を聴けるなんて。応援できて、あの場にいられて、本当にハッピーだった。

帰宅してからひとり祝杯を挙げたのは言うまでもない。

マイルの表彰式。補欠の選手にもメダルが渡ったのはいいシーン。

競技とは直接関係ないのだが、実は「金メダルそのものを目撃」した!!

マイルの男子の表彰式をスタンドから見てたら、横に選手が立ってることに気づいた。女子のマイルの選手だと思う。とそこへ表彰を終えたばかりの男子4継の選手が現れた。うわ、本物の金メダルやん!!! 間近で拝見いたしました(笑)。
どうも6着になった女子選手を労いに来てくれたという感じだった。直接見てないんだけどメダルを首にかけてあげてたとか。選手名はナイショにしておく。なんとなく。

表彰式のときに君が代とともに日の丸が映し出されるモニターの下に大集合していた選手たちの様子も含め、チームジャパンとして本当にいいチームだったんだなと、感激もひとしおなのです。


2025年11月23日日曜日

【東京2025】君が代を見た日。

東京アクアティクスセンターからの帰り道、考えてた。
「現場で日本選手の金メダル見るの、人生初だよな」と。

いろんなスポーツイベントに出没してきたけど、確かにそうだった。

センターポール――今回は大型モニターだけど――にはためく日の丸、流れる君が代。

男子400m個人メドレーで茨選手が見せてくれた景色はきっと忘れないと思う。
レースそのものは圧勝だったので、変にドキドキすることもなくとても気持ちよく見ることができた。

その上で表彰式で、その茨選手が見せてくれた「手話での君が代」。
手話を理解しない僕にも、その意味が伝わってくるような丁寧でな動き。君が代らしい厳かさもあって。

『「君が代」を、この目で見たよ』

すばらしい体験だった。茨隆太郎選手、3つめの金メダルおめでとう、そしてありがとう。

(追記)
世界新記録ってのも初めてだったかも。あと会場のモニターに映りこんだのも(笑)。いろいろありすぎたわ~。


大会9日目は、有明コロシアムでテニスも応援した。


ランキング上位相手にファイナルセットのタイブレークまで、とにかく激しい試合で、おそらくは相手のほうが音を上げそうな状態だったんだけど、本当にギリギリ、わずかな差というかなんというか・・・・んー、ぐやじい。

菰方さんのプレー、すごく丁寧というか、基本に忠実というか。まずは走る、ボールに近づく、膝を曲げる・・・教科書を見てるみたいだった。ちゃんと見たのはもちろん初めてだったけど、本当に素晴らしい選手。
願わくば、メダルを首にかけてほしい。


2025年11月22日土曜日

【東京2025】強いレース。

強い勝ち方だった。

競泳男子200m自由形決勝。3レーン茨隆太郎は、周囲の様子をうかがいながら泳いでいた(と思う)。そして最後のターンの直前に一気にギアを上げ、一気に周囲を置き去りにした。
そしてラストの25mは一人旅。

本当に強い勝ち方だったと思う。金メダルおめでとう!!

てか、競泳の自由形の短距離で勝つことの難しさって想像を絶するものがあるんですが。
驚異的だわ。すごいとしか。


明日はアクアティックセンター、行ってみるかなぁ。


2025年11月21日金曜日

翳りゆくひと。[126]


[126]

『合掌、礼拝』

通夜が始まった。列席しているのは家族と親戚、合わせてわずか7人。
それなりに大きな職場で仕事をしていたマサさんのことだから、関係者に声をかければあっという間に大人数になったのだとは思うが、リタイアしてもう長いから義理だけで来てもらうのは心苦しいし、おそらく本当の意味で同僚と呼べるような人はほとんど先に逝ってしまわれている。

だからこれでいい。本当に最後にお別れを言うのは家族だけでいい。これはわたし自身がずっと考えていたことでもある。
焼香の時間だって短時間ですむ。あっちゃんの体調を考えても、これでいいんだと思う。

読経を聞きながらわたしは、祭壇に置かれた遺影を見つめていた。
何も考えていなかった。ただ見続けていた。

『なーんまーんだーぶー』

読経が終わり、一瞬斎場に静寂が流れた。そしてこちらを向き直ったお坊さんの法話に、わたしたちは耳を傾ける。

人はなぜ生まれ、そして死にゆくのか。

こうした話を、おそらく今までで一番きちんと聞いたのではないだろうか。そしてちゃんと意味を噛みしめたのではないだろうか。
後日その話を息子たちとしたのだが、やはり彼らにも法話の内容はそれなりに残っているようだった。
やはり家族にとっての一大イベントだったのだと改めて思う。その点においてもマサさんに感謝しないとならないな。

夕食を共にした後、ヤスおじさん夫妻はホテルに向かうという。
本来なら「お車代」などということも考えなければならないのだろうが、渡したところで拒絶されるのは目に見えている。

「タクシー、呼びますから」

配車アプリを使って呼んだタクシー代は、そのアプリ内で決済しておいた。
「いる・いらない」の妙なやりとりをすることなく、実費をこちらで負担する文字どおりの「お車代」。これはいい方法だったと思う。

さらにもう1台。あっちゃんをグッドライフまで送り届けなければならない。

「疲れたでしょ。明日もあるから今夜はゆっくり休んでね」
「そうね、そうするわ」

道すがら、何の変哲もないそんな話をしつつ。
グッドライフの正面玄関はすでに施錠されていたが、インターホンでスタッフの方に開けてもらい、あっちゃんを引き渡した。

「また明日ね」

わたしは待たせておいたタクシーに乗り、再び斎場に戻った。

葬儀社の方と翌日の段取りなどを最終確認し、改めてタクシーを呼んで家族4人、今夜のホテルに向かった。

インバウンドの方々でごった返すフロントを抜け、ベッドにたどり着いた。

明日の葬儀は午後から。だから朝はチェックアウトのギリギリまでゆっくりすることにしよう。

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2025年11月20日木曜日

映画爆弾みた。

『ネタバレしたって別に良くないですか?』

劇場の薄暗い廊下に掛けられたスズキタゴサクがそう言う(↓)ので、ネタバレ覚悟で書くことにします。


見に行ってきました、映画「爆弾」

原作は未読。ただこの映画が公開されることを知った直後から、どうしても劇場で見なきゃならないと思ってた。理由なんてわかんないけど。
サスペンスとかミステリーって、原作小説のほうが濃密で好みということが多くて、その意味では期待半分不安半分ではあったものの、最初の「直感」を信じて。

結論から書けば、その直感は正しかった。
すごかったとしか言いようがない。
劇場で見る価値が十二分にあった。

大半のシーンが警察署の取調室なので、「家のテレビで見るので別に良くないですか?」って声が聞こえてきそうではあるんだけど、逆にその無機質な空間での登場人物たちを、一挙手一投足を、微かな表情の変化を、大スクリーンで存分に堪能した。
むしろ、演者がそこにいなければこの作品の真の姿は描き切れなかったのではなかったのだろうか、というぐらいに。

映像化して完成した、と言ったら言い過ぎか?

そうなんす。役者さんたちがすごすぎたんですわ。
何かを秘めるような抑えた中に「悪」が潜んでいるような――タゴサクだけでなく、そこにいる誰も彼もが。
浮いているように見える演者がひとりもいなかったのって実はヤバいぐらい素晴らしいことなのではないかしら。

彼らが演じていたのは、それぞれの“心の形”。それは決してまっすぐなものではなく・・・・(きゃーーー!)

エンドロールが流れてくる中、観客の全員の動きが止まってたようだったのが心に残る。
もっかい見たい気持ちもあるわ~。

・・
・・・

スズキタゴサクはジョーカーやレクター博士のような稀代の大悪役として名を残しそう。


【東京2025】金メダルの瞬間。

スポーツ見るならディレイではなくてライブだよなぁ、と思います。現実には「情報遮断からの追っかけ配信」はよくやってることではありますが。
でも平日のサラリーマンにはなかなか厳しいのです。今回のデフリンピックはナイトセッションが少ないということもありますし。

それでもランチタイムとか、頑張ってますよ(何を?)。

今日5日目も日本代表絡みだと、昼休みとか帰宅後に、
  • ビーチバレー女子JPN2:チャンスはありそうだったのだけど(第1セット終盤から第2セットを観戦)。
  • バスケットボール男子:やはりイスラエルは格上だった。でも最後まで可能性は見せてくれた(4Q残り2分だけ観戦)。
  • ハンドボール男子:最後の最後まで攻める姿勢にグッときました(後半残り15分を観戦)。
は応援できました。特にバスケはフルタイムで見たかったなぁ。

そんな中、仕事中のコーヒーブレイク(←ホントか?)にYoutube流してたら、今大会初の日本選手の金メダルの瞬間を目撃することができました!!!

髪型とヒゲでずいぶん印象が違うな山田。

いやね、選手の努力とかに上も下もないと思うんですよ、正直。
でも、それでも金メダルってすごくないっすか?って思うのです。
勝負だから「時の運」みたいな部分もあるし、たとえ自分が最高でも相手があったりもするし。

第3コーナーで後続の選手に迫れられ、ホームストレート、ラスト100m勝負!!
マジで震えた!勝ち切った!!
ごめん、仕事中(一応)なのにガッツポーズしてしまった(笑)。

おめでとうございます山田真樹選手!!


2025年11月19日水曜日

【東京2025】最速なのは誰だ。

帰宅してからデフ陸上競技の配信を見直した。
仕事中に横目でチラチラと配信を気にしていたのはご容赦ください(平身低頭)。

『誰が一番速いんだい?』

シンプルかつ根源的なスポーツの命題。陸上100m競技はその際たるものだろうし、それがどんな大会であろうと「一等賞」を決める瞬間というのは心震えるものがある。

その決勝レースの、しかもセンターレーンをサンライズレッドを纏ったチームジャパンの選手が走る。
国際大会だよ。世界大会だよ。ちょっと信じられない――まあ前回大会金メダリストだそうなので(ごめんなさい、詳しくなかった)、ご本人からすれば「当然」のポジションだと思ってるに違いないのだが、それにしても、である。


スタートは抜群だった。いや、むしろ速すぎたのかもしれない。2歩目3歩目のところで何か引っかかるような感じになったのはそのせいじゃないかと思うほどに速かった。

結果がわかってても、見逃し配信でリプレイを流すたびに「今度は勝つんじゃない」と思っちゃうほどのせめぎ合いのレースだった。
本人は悔しいのだと思うけど、一方でゴール後は悔しさとともに爽やかな表情も見せてくれた。ああ、かっこいいぞトップアスリート。

僕に興奮を届けてくれた佐々木琢磨選手。僕にスポーツの醍醐味をまざまざと見せてくれた。
あえて書きます。銅メダルおめでとう!!

・・・なんか文章がロマンチックに過ぎるかな(^^;



2025年11月18日火曜日

【東京2025】歴史の目撃者。

たぶん僕はデフバスケの歴史の目撃者になったんだと思う。

デフリンピック3日目、バスケットボール競技で男子日本代表がアルゼンチン代表を下した。
大会の中では単なる予選リーグの1試合だろうけど、すごくすごく大きな勝利だったんじゃないだろうか。
いや、デフバスケの歴史は実はまったく知らないんだけど(すまん)、選手・スタッフの喜びようを見ているときっとそうに違いないと思う。

ARG 79-81 JPN○

前日のウクライナ戦を見て、それなりに「期待感」は持って会場に入っんだけど、正直まさかここまでとは。いやマジで定時ダッシュして良かった(はぁと)。

日本の戦い方はより明確になってて、ストロングである#8越前と#6安藤のガード陣にいい形で「任せる」こと。残りの3人でサイズの不利を「頑張る」こと。
そして計画どおり2人のスリーポイント――まさにOn Fire!!!だった――でリードを保ちながら前半を終えることができた。最終的に安藤39pts!!! 越前21pts!!

が、アルゼンチンももはやなりふり構わずという感じで安藤にフェイスガードをつけて、そこからはもう一進一退。

もうさ、こうなったらデフとか健常とか関係ないね。日本代表がギリギリの戦いをしている。観客席だってそれに応えなきゃ。
「行け!」のサインエールの波と、肉声での「ディーフェーンス!」。大田区総合体育館が、何か渦巻くような雰囲気に包まれた。

あ、この場所でのこの雰囲気、知ってるよ。僕たちはこのアリーナで何度もこの雰囲気を味わってきたし、この雰囲気がもたらした奇跡を見てきてるから。
だからホームチームが絶対に勝てる――そう思えた。


デフリンピックを楽しみたい、そういう気持ちで会場に足を運んでるのに、感動までさせてもらえるとは。
アスリートのみなさんに感謝感謝である。

・・・・あー、興奮しちゃって文章が支離滅裂(笑)。


2025年11月17日月曜日

【東京2025】2日目はデフバスケ。

デフリンピック、2日目はバスケ観戦に“俺たちの”大田区総合体育館へ。
もちろん最大の目的は日本代表を応援するために。

日本代表、初戦の相手は世界ランク1位のウクライナ。バスケのランキングでアメリカより上ってどんだけなのよ、と思ってたら、アップのときに理由がわかりました。

「でけぇよウクライナ」

210センチクラスの選手がおそらく5人ぐらいいる。
対して日本は190に届く選手がひとり。バスケットボールの競技特性を考えるとさすがにどうにもならない。

スタッツ見てないけど、おそらくリバウンドは95%(印象)はウクライナ。攻撃は一発で沈めないとならないし、逆にウクライナはセカンドチャンスでいくらでも得点が取れる。
ポストに入れられれば押し込まれるし、逆サイドからカットされれば防ぎようもなく、無理をすればぜんぶファウルで、仮に外れてもリバウンドからゴール下・・・。

でもね、ちっとも絶望的ではなかった。

日本のほうが走れてたし速かったし、デフとは思えないコミュニケーションとチームワーク、そして何より思い切りの良さ。
特に6番安藤選手はヤバかった。エグかった。速い速い。そしてスリーポイントへの迷いがない。クイックリリース+フォームと軌道の美しさたるや!!やはり「安藤」姓はバスケ上手い(笑)。
冗談抜きで1Qの3連続スリーには夢見たね。彼のおかげで1Qは21-27だからね。まだまだ勝負になってたもの。
最終スコアは100点ゲームのダブルスコア(無念)。

下馬評的にはグループ最弱な日本なんだろうけど、明日からも期待しちゃうよ。いやマジで。


今回初めてデフバスケを見たんだけど――日本戦のほか、男子アルゼンチン-イスラエルもフルで観戦したし、女子のオーストラリア-ケニア(AUS、1Qに44点!)、イタリア-リトアニア(OTの大熱戦)も横目で見た――デフならではという面はそれなりにあったかな。
  • バスケとデフは相性いいのかも。もともとバスケ選手、特にPGはハンドサインでプレーコールするし、審判は常に明確なジェスチャをもってコールするし、違和感はそんなに感じないかなと。
  • 審判の所作は特に通常と変わることがないけれど、笛が鳴った瞬間にゴールポストに設置されたLEDが光る。オフィシャルテーブルも光る。それで選手はプレーを止める。なるほど。
  • 手話でサインが送れるので、HCからの意思伝達は間違いが少ないかも。逆に指示が出てることに気づかない選手がいる可能性は否定できず、全員で伝言ゲームしていることも。
  • 選手同士の会話、もしかして観客席の人も理解できちゃってるのかな。それはちょっとうらやましい。
  • 24秒とかのブザーの音が小さい。いつもの音量に慣れてると気づかないぐらい。タイムアウト終わりとかも。そりゃそうか。音量に意味がないのだから。
  • 観客席にもデフの方々が多いせいか、なんとなく静かになっちゃう場面も多いとは思ったけど、ターンオーバーからの速攻のときなんかのうねるような盛り上がりは、Bリーグとなんら遜色なし。
  • イスラエル版「蒲田の壁」の盛り上がりは最高潮!!
  • 選手同士のアクシデンタルな接触(簡単に言うと「ぶつかる」)が多く感じたのは先入観だろうか。
  • コンビネーションよりも「ドリブル突いた選手が単騎でゴールまで突っ込む」みたいなプレーが多く感じのも先入観?
  • 何より満員の大田区総合で選手たちにプレーしてもらえてよかったな。僕は朝から会場入りしたから良かったようなものの、日本戦の開始時刻に合わせて来場した方々は入場制限に引っ掛かってた(日本戦見られなかった人たちも多数と思われ)。デフリンピック、盛り上がってきてるからね、会場行きたい方々は「早め早めの行動を」。関係者席が思いのほか多いのです。

*  *  *

帰宅後、サッカーの日本vsメキシコの配信をフルマッチ観戦。
日本代表つぇぇぇぇぇぇぇっ。



2025年11月16日日曜日

成長そして自信へ。

この勝利は自信になる。

香川 61-68 東京Z○

2週連続のアウェイゲームで連勝できたことはもちろん、相手が上位チームだということも。

上位のチームに1Qで7点のビハインドから、前半のうちにそれを取り戻したこと。
3Qに再度突き放されながらも、4Qでついに逆転したこと。そうした流れを作れたことも。

ゲーム全体の印象もあるいはスタッツを見ても「あれが良かった」と明確に言えるものはないうよな気がする。
でも、それこそが成長なのではないのかな。僕はそんなふうに思ってる。


これが続けばという期待はもちろんあるけど、相手もあることだしGame2がどうなるかはもちろんわからない。
でもね、この結果が、この逆転勝利がチームのよりどころになってくれればいいな。
そんなことを思っている。

Go!Win!Z!!


5000。

数日前までまったく気づいてなかったんですが、この投稿がなんと拙ブログの通算5000本目の記事になります。
5000ですってよ奥さん!驚いちゃいますわね。

2008年5月に書き始めて17年半。飽きっぽい僕がよくぞここまで。
4000。」の記事をアップしたのが2022年だったから、3年4ヶ月で1000本書いた(驚)。その1000本のうち10数パーセントが両親の話だったりするのがなんとも「最近」を物語る。


ま、数が多けりゃいいって話でもないし、内容が伴ってないものが大多数なわけだけど、それでもごくわずかなれど読んでくださる方もいらっしゃるし、それを励みにしてこれからも書き続けようと思っとります。

最近自分で書いたキーワード、「書くことは諦めない」を胸に刻んで。

いつもありがとうございまぁす!!


2025年11月15日土曜日

【東京2025】デフリンピック開幕!

いよいよ今日11月15日、東京2025デフリンピックが開幕します!

TOKYO2020が無観客になってしまったこともあって、個人的にめちゃくちゃ楽しみにしてましたよ。
入場無料(!)って情報を得て安心してたら、開閉会式だけはチケットが必要で気づいたら申し込み期限を過ぎてしまってた(悲)

入場無料そのものはありがたいことだし、競技をより多くの方にという意味においてはいいことだとは思うんだけど、500円でも1000円でも取ってもらってもいいんだよ、とは思います。

カネを取ったら取ったでいろいろ大変なのは想像できますが、ホームページの充実なんかにもう少し予算を回して欲しかったなと。
たとえば明日から始まるバスケの「対戦カード」が直前まで載ってなかったんだよ。ギリギリまでPDFしか載ってなかったし、いまだに「タイムスケジュール」が情報としてないの・・。


開会式前に行われたサッカー男子JPN-AUSの試合をYouTubeで見ました(配信してたのはデフサッカー協会だったかな)
なんと8-0の圧勝!!チームジャパン好発進!!

この勢いで他競技も!!

サインエールもいくつか覚えたし、明日は格上に挑むバスケ日本代表を応援に行く予定です。「行け!」


2025年11月14日金曜日

翳りゆくひと。[125]


[125]

家族を乗せた飛行機は結局40分以上ものディレイでの到着となった。
その待ち時間を利用して、この数日でやらなければならないことを改めてチェックし、ついでに仕事のほうも少しばかり進めることもできた。

「タクシーでいったん施設に行って、あっちゃんを拾って斎場に向かうから」

タクシーがグッドライフに到着すると、ちょうどスタッフさんに連れられたあっちゃんが1Fフロアに降りてきたところだった。

「それでは行ってきます」

スタッフさんに挨拶をした後、配車アプリを通じて追加で呼んだタクシーにあっちゃんと妻を乗せた。あっちゃんと妻を同乗させたのは道すがら、喪服のことなど、女性同士で話をしてもらうためだ。
わたしは息子たちと空港から乗ってきたタクシーに戻り、2台で斎場に向かう。

道路の渋滞もあって想定よりも時間がかかったが、斎場に家族全員が到着した。

「あら、顔はきれいにしてもらってるのね」

棺を覗き込んだあっちゃんがそう言う。昨日と同じだよ。口には出さなかったが。
むしろちょっと髭が伸びてしまったかも。違うとすれば、半開きになってた口が、ドライアイスを入れる段階で葬儀屋さんの手によって閉じられたことぐらいかな。

「そうだね、病院で化粧してもらったからね」
「そうなのね」

あっちゃんが祭壇に置かれた棺の前に立ち尽くしている間も通夜の準備は着々と進められていく。
通夜の後の夕食――正式名称は何というのだったか――の手配は息子たちが動いてくれた。頼りになる。

「お母さん、そろそろ着替えましょうか」

妻の声に促されて、控室であっちゃんが黒の衣装に着替えた。ちゃんとした喪服というわけではないが、喪主として十分体裁は整っているように思う。

やがてマサさんの弟であるヤスおじさん夫妻が到着した。

「お忙しいところわざわざありがとうございます」
「大変だったね」
「いえいえ。どうぞ、顔を見てやってください」

お坊さんがやってくるまでの間、ヤスおじさんには経緯なんかを大まかに話をした。インフルエンザに始まったこと、肺炎になったこと、最終的には心臓が動かなくなったこと。
大往生といっていい最期だったこと、少しも苦しまなかったこと。
加えてあっちゃんの今の状態のことも。

そうこうしているうちにお坊さんが到着した。わたしが家族を代表して挨拶に控室に向かった。
挨拶に加えて、マサさんの人となりを簡単に説明をした。これが戒名――浄土真宗だから法名だが――を決めるための情報になるという。

「家族としては大往生だったと思っています」

少しばかりの会話の後、わたしは最後にそう言葉を添えて控室を辞した。

席に戻り、何をするでもなく祭壇のほうに目をやっていると、準備してもらっていた遺影が運ばれてきた。法名が記された位牌とともに。

遺影に使ったのは、わたしの息子が小学校に入学するときに校門の前で撮影したもの。入学式に合わせてマサさんとあっちゃんが来てくれたときの3世代の家族写真だ。かれこれ20年近く前のもので、晩年に比べるとちょっと若々しすぎるような気もしたのだが、背広を着たその姿は仕事人間でもあったマサさんらしい姿だと思ったし、何より皆の記憶の中のマサさんそのままだった。

「あのネクタイ、お気に入りだったのよ」

あっちゃんもそう言うのだし、この写真を選んでよかったと思う。

『ご導師様ご入場です』

葬儀社の方の声が流れる。通夜が始まる。

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2025年11月12日水曜日

冬支度、着々と。

急に寒くなってきました。
体調崩さないように気をつける一方、スキーヤー(と自称できるほどの滑走量と実力はないのだが)としては「雪、多いかな?」などと気になる季節でもあります。

んで、シーズンインに向けてひっっっっっさびさにギアとウェアを新調することにしました。
お小遣い的な観点で言うと、清水の舞台からバンジージャンプぐらいの決断であります!

*  *  *

第一弾はヘルメット。今のものに大きな傷がついてたりするようなことはないんですが、10数年も使ってるとそこそこ転倒したりあちこちにぶつけたりもしてるし、プラスチック部分の劣化とかがだいぶ気になるようになってきてたので。

前にも書いたかな、ギアやウェアはできるだけ日本のメーカー(メイドインジャパンなら尚可)のものを使いたいと思ってるので、三代目ヘルメットももちろん「Japanese Quality」でおなじみのスワンズ
実はこのカラーが2026モデルのラインナップから落ちてしまったみたいなので急いで2025モデルをネット購入しました。好きなんだもん、ブルーグレー。


板は当面買い直すつもりがない(宣言)。何せこのオガサカはとにかく気に入ってるのよ。
なのでチューンナップだけはしっかりとしておきましょうということで、いつものショップ「ベラークチューンナップコネクション」さんにお願いしました。トップ選手も担当しているチューンの名手に「普段履きなんで少しルーズめに」というオーダーをするという贅沢(笑)。

さて、スキーに行ったときの写真をどれだけ過去にさかのぼっても、ずーっと同じウェア着てるわ俺、という事実に気がついたときのガッカリ感と言いますか・・・。
そんなわけで第三弾はウェア。今シーズンの最大の「清水の舞台」です。ポイ活で貯めたポイントをすべて投入しても支払額がぁぁぁ(@_@)
それでもこの絶妙に美しいライトブルーの魅力にはその価値があると思ってます。
もちろんこだわりのデサント製。10年着ます!償却します(笑)


そのデサントのウェアを試着したところ、昔のウェアに比べて「すんげぇ暖かい」わけです。となると、先シーズンまで使ってた中綿の入ったミドルレイヤーでは暑すぎるかも。
ということで薄めのものが欲しい・・・が予算が限界・・・・そこで登場、俺たちのワークマン!!1500円!!!

この写真は2024シーズン。この黒ウェアはいったいいつから使ってたのか。

ウェアの色に合わせた水色の手袋もネットで見つけて「欲しい欲しい」とは思ったんですが、微妙に色が違うというのは気持ち悪いってリスクもはらんでるので、今シーズンは断念。
加速する物欲をよくぞ抑えたぞ俺、と思ってます。

さ、あとはクロちゃん(←愛車の愛称)足元をスタッドレスに履き替えれば準備万端。って実はそれが案外めんどくさい(失笑)。


2025年11月11日火曜日

呆然。

「自失」とまでは言わないけどさ、さすがに終盤は感情が動くこともなく、まさに呆然と画面を見てた。

最後のホイッスルまで見続けたのは「なんかアクシデントでもいいから1点入るかもしらん」という蜘蛛の糸のような期待感だけ。

広島 3-0 浦和●

負けることは仕方ない。どんな試合でもありうることなので。
相手の得点者のリストが一番「あかんやつ」であることは置いておいて。

とはいいつつ、だなぁ。

監督の求心力の低下か、選手のモチベーションか。前節から2週間あって「これ」なのか、と。
理由なんてもちろんわからん。そんなんわかれば苦労はしない。


必死になっていいとこ探しをしてみると、立ち上がりの10分間ぐらいか。
判断も早かったし、サヴィオとテリンが絡みながら小気味よくボールが動いて・・・という時間が少しだけあったことかな。
ま、凌磨が膝を打撲してプレーが途切れて、リズムも途切れたように見えたけどね。まるで夢幻のようで(涙)。

まだ今シーズンの試合は残ってる。でもシーズンが終わってしまったかのような気持ちでいる。


2025年11月10日月曜日

さあ反攻だ。


増子匠との契約。驚いたなぁ。
ただ彼のアグレッシブさ、技術面はもちろんのことメンタルの強さみたいなものが必要なピースだという判断にはまったくのアグリーだし、同じポジションを担うであろうルイスやシモへの好影響にも期待したい。おかえりなさい。

*  *  *

さてそんな中開催されたアウェイゲームですが(増子は帯同してたけど出場はなかったです。まあそうだろうな)、Game1はなんか見慣れた展開になっちゃったな・・・・。

山口 85-69 東京Z●

特に2Q後半に発症した「突然得点が止まる病」。28点目を取った後に4分半止まったよ(涙)。
大変失礼だけど山口の守備が完璧だったわけではないかと思うのでね・・・・。

ただ僕は「兆し」のようなものも感じていて、そのひとつがドンテさんのスリー7/9という数字。
「打ててなかった」から「打てるようになってきた」だと思うから。つまり好循環し始めた兆し。


ほらね、その「兆し」は「結果」につながったよ!!
連敗ストップ!!ようやく両目が開いた!一気に13位浮上!!(笑)

山口 65-73 東京Z○

大量得点ってわけにはいかなかったけどさ、流れを途切れさせることなく40分間戦いきった、そんなふうに思った。
ドンテさんのスリーは2日連続ファイヤーというわけにはいかなかったけど、チーム全体としての停滞感は感じなかった。

この勝利をきっかけに、コート内外のひとつひとつの事象が好循環のサイクルに乗って、それが自信につながりますように。

さあ反攻だ。


2025年11月7日金曜日

翳りゆくひと。[124]


[124]

マサさんの通夜当日の朝。準備そのものは葬儀社に任せてあるので問題はないが、いろいろやっておかないとならないことも当然のようにある。

午前中、まずはあっちゃんの暮らすグッドライフまで出向き、相談員のマツイさんと今後についていろいろと打ち合わせをさせてもらった。

「お父様の件、お悔み申し上げます」
「看取り介護の件を準備いただいていたところでこんなことになってしまって」
「そうですね、病院との打ち合わせは明日の予定でしたから」
「いろいろとごていねいにご対応いただいたこと、改めてありがとうございました」

まずはこの2日間のあっちゃんの外出の話。何時に出発するのか、戻るのは何時になるのか。夜になった場合の入館方法は。施設の食事を食べないのは今日の夜と明日の昼とおやつでいいのか。
細かいけれども重要な確認事項だ。

次はさらに現実的なマサさんの部屋の処遇。

「本来ならばお荷物をご家族にひとつひとつ確認をいただくべきなのですが」
「持ち込んだ荷物はごく少ないですし、正直わたし自身にその確認の時間が取れないと思います。基本的にすべて処分する、という形でお願いしてよろしいでしょうか」
「わかりました。追加で購入した椅子などもありますので、お母様のお部屋で使えるようなものがあれば適宜移したいと思います」

マサさんの入居時に支払った費用の中に、利用費の前払い分が含まれていて、入居期間が短かったこともあって精算されて保証人であるわたしに返却されるそうだ。
確かに前払いをしていたような記憶もあるが、あまりよくわかっていないまま支払っていたなと思う。

また、月々の利用費はマサさん名義の口座から2人分が引き落とされていたので、それをあっちゃん名義の口座からの引き落としに変更することも確認した。
諸々手続きの書類に押印や返却なども必要になるので、それは葬儀の翌日に手続きをするということでアポを入れさせてもらった。

マツイさんと、あれはどうする、これはどうすると、懸案を洗い出し方針を決めていく。

「まだ何かがあれば追って確認することにしましょう。」
「そうさせてください。えっと今はまだ面会時間ではないですよね。母には顔を見せずに失礼します。後ほど予定の時刻に母を迎えに参ります」
「お待ちしています。そうだ、お通夜に施設のほうからお花をと思っていますが」
「家族だけでこじんまりと行う予定にしておりますので、お気持ちだけで。ありがとうございます」

グッドライフを出たわたしは、家族を出迎えるために空港に向かった。
その電車の中でスマホが震えた。あっちゃんからの着信だ。最寄りの駅でいったん下車し、折り返した。

「もしもし、今電話くれた?」
『あのね、今からマンションに戻って喪服を取ってこようかと思うんだけど』
「マンションには戻れないよ。今日着るものはみぃさんが用意してくれるから大丈夫だよ」
『そうなの?』
「うん、心配しなくていいよ。3時半ぐらいには迎えに行くから、そこで待っててね」
『待ってればいいのね』

物分かりがよくて助かった。
そして、今日、マサさんの通夜があるということを忘れてはいなかったことに少しほっとした。

123<[翳りゆくひと]>125


2025年11月6日木曜日

動物だけが知っている。

今回今さらながらに見てみた映画は「悪なき さ⊃ じん」です。
いつものように書き残したくない漢字は書きません。ちなみに「動物だけが知っている」は原題の邦訳です。

山間の小さな村。そこで起きたある女性の失踪事件。
登場人物のそれぞれの視点から別々の角度で、その事件の前後の事象が描かれることで、複雑に絡み合った人間関係と事件の真相が露わになっていく――というようなお話。

ちなみに事件の周辺には犬とか牛とか羊とかがいる。彼らはすべてを見ていた。


欧州の映画(フランス・ドイツ合作)なので「ちょっとややこしいかな」と思いながら見始めたんだけど、あっという間にその世界に引き込まれてしまった。

視点が違えば見えているものも違う。考えてみればあたりまえだったと改めて思う。

悪いことは悪いことだとは思うけど、そのきっかけは小さなそれもごく個人的な感情――承認欲求とか愛とかいろいろあるけど、その多くは「寂しさ」だった――でしかなかった。その点において、どの登場人物の気持ちも「わかる気がする」と思わされてしまった。
特定の誰かではなく、それぞれの気持ちが。

誰も幸せにはならなかった。すごくそれが見てるこちらの心に染みてくる、そんな作品だった。

ところで後半、サスペンスの様相がガラリと変わる。「悪」意がそこにあったのだ。ごくり。

・・・それはもしかしたら「救い」だったのだろうか。


2025年11月5日水曜日

万博こぼれ話。

万博に行ってきた話は先日書いたんですが、そこには書ききれなかったことを書き残しておきたいと思います。
楽しかった思い出なんで。

みゃく「右手に見えますのががんだむさんでぇす」

そもそものきっかけは何だっただろう。
フットワークの軽い息子2号が何の予告もなく「行ってきたよ」と言ったのがそうだったかもしれない。
連日の報道もあっただろうし、会期の残りが少なくなってきたというのもやはり大きかった。


チケットを押さえた直後に「売り切れ」のニュースが流れる。「うわー、ラッキーだったー」という感じ。と同時にワクワクも。

当日、大阪メトロ中央線でアプローチ。いよいよ舞洲駅という手前で車内アナウンスが流れる。
さあいよいよ舞洲です!』
は?そんなアナウンス聞いたことないよ。そんなに盛り上げてくるの?
『お聴きください、万博のテーマソング』
なんなん?そんなのあったの?というのがまず一番。そして地下鉄のスピーカーだとちゃんと聞こえない。安い食堂でAMラジオを聴いてるレベル。ほぼ何歌ってんのかわからんわ。ごめんね、コブクロさん。

12:00から入場可能なチケットを握りしめ(正確にはスマホの中だが)、東ゲート前に。昼からなのでゲート前までは順調に進んだようにも思ったけど、セキュリティチェックもあったのでやっぱりそれなりに時間はかかったかな(駅から入場まで50分)。でもイライラするような時間と運営ではなかったよ。むしろスムーズと思ったぐらい。
だから文句言うなよ、関西のニィちゃん。

入場後は息子2号の「おみやげ買うなら最初がいい。時間かかるから」というアドバイスに沿って即グッズショップに。大混雑で撤退(^^;
最終的には一番空いてるとおぼしきショップに並ぶ。出発前に冗談で「ミャクミャククッキー買ってくるよ」と言ってたら本当に売ってたので購入(笑)。あとはミャクミャクマグネット。今は自宅の冷蔵庫に貼ってる~。

大屋根リングを上も下も歩き回った話は別途書いたとおりだけど、一応はパビリオンもチェックはした。予約が不要で並べばいいと言われていたところは、あまりにも待機時間が長く、そもそも人が多くて行列に並ぶこと自体がストップになってたとこも。
比較的すいていると言われていたコモンズのパビリオンも2時間から3時間待ち。とてもじゃないけど半日万博の僕には時間が足りない。
まあ会期終了3日前だからね、さもありなん。
大屋根に上がるエスカレーターすら行列してたからな。

というわけで結局パビリオンは外から見ただけ。それでもお国柄も含めて、建造物そのもので雰囲気は堪能できたと思う。いや、ホントに。強がりじゃないよ。

噴水のところで「動くミャクミャク」を発見。ただしこちらは大屋根リングの上から見ただけだけど。あいつ、案外動けるタイプね。

遅めのランチをどうしようかと思ったけど、「道頓堀くくる」の行列が20人ぐらいだったのでそこに並ぶ。たこ焼き+焼きそばの「粉もんセット」(ビール付き)。値段のことは考えるな、という息子2号のアドバイスがなければちょっとドキドキするような価格(^^;

夕日待機で大屋根リングの一番上(東ゲート側)に陣取って、リングの外側(大阪湾方面)を眺めてると、おじさんに声をかけられた。相変わらず「声かけられがち」な私。
「あれがあべのハルカスですかね?」
いや、さすがにあの建物は20階建てぐらいだしな、すぐそこに建ってるし。土地勘が薄い僕でもわかる。「あれは違いますね。阿倍野はあっちの内陸のほうなので」と。
なんか残念そうなおじさんだったけど、適当に相槌打つわけにもいかないしね。

瀬戸内海に、それも明石海峡大橋のとこに沈む夕日を堪能。しかもその時間帯に「空飛ぶ車」の飛行があったりして、オレンジの空に黒い点が移動してくのはなかなか幻想的だった。

日中は曇り空で、ちょうど水平線あたりだけが抜けてたのが夕日が余計にキレイに見えた要因かな。


息子2号に「あの夕日は見たほうがいい」と言われていた、今回の最大の目的が達成できてもう思い残すことはない。
夜になったら花火も上がる予定ということで、逆に混む前にここを去ろう。

・・
・・・

僕はEXPO'70も現地で見ている(年齢の話はカンベンな)。あのときもパビリオンは大混雑で、アメリカ館の「月の石」を見ることはできなかった。それは今回も結局のところ同じ。

でも、その場の空気を味わったという意味では、55年の夢がつながったとも思えるし、がんばって(ちょっと無理して)行ってよかったと思うのね。

この大阪・関西万博、前回も書いたことではあるけれど、こういう大きなイベントって特に昨今はネガティブなニュースが流れることが多い。でも現場に集う多くの人々の顔を見れば、あの楽しそうな笑顔を見れば、その意味はちゃんとあるのだと思う。


本当に楽しかったよ。どこのパビリオンも見てないけど(←やっぱりちょっとクヤシイ)。


2025年11月4日火曜日

自宅トレーニング[シーズン3]#37

9月に受けた年イチの健康診断の結果が出まして。前年度の数字と見比べるに、「まあ大丈夫か」という内容でした。よかったよかった。

でその話を、かかりつけのドクターに話したところ、「次回の通院のときに結果、持ってきてくださいね。内容見ますんで」と。

しまった、怒られるネタを投下してしまったか(笑)。
「持ってくるの忘れちゃいました~てへ」ってことで逃げようかなあ。

実はその健康診断の結果でひとつ気になったことがありました。

身長が縮んでました!(泣)


 【2025年10月度】
加圧トレーニング:4回[自宅トレ通算272回]
寝起き素振り:21回
月間さんぽ歩数:約42万歩

計測
前月比:  体重+0.9kg 体脂肪率+0.5pts
前年同月比: 体重-0.3kg 体脂肪率±0.0pts
2013年7月比:体重-7.5kg 体脂肪率+4.6pts

血液検査[28回目]
前回比:±0.0pts(目標まで-0.1pts)
2022年5月比:-3.5pts

先月のトレーニング→コチラ


2025年10月31日金曜日

翳りゆくひと。[123]


[123]

「また連絡するから、今日はいったんホームに戻ってね」
「どこに帰るのかしら。マンション?」
「いつものグッドライフの部屋だよ。車で送ってくれるから」

あっちゃんをグッドライブのスタッフさんに預けた直後、葬儀社の方が寝台を押しながら病室にやってきた。

「このたびはお悔み申し上げます」
「お世話になります」

マサさんを寝台に乗せる間、わたしは廊下で待つ。
左脚を曲げたままのマサさんを棺桶に移すのに少し難儀している様子もうかがえる。

「では出発したいと思います。息子さんは横にお乗りください」

看護師さん、スタッフさんが駐車場まで見送りに出てくれた。

「お世話になりました。よしだ先生にもよろしくお伝えください」

ワンボックス型の寝台車にスライドドアから乗り込んだ。横にはマサさんがいる。もちろん顔は見えないし、気配を感じることもない。そう思った瞬間に死という実感が押し寄せる。

車が上り坂にさしかかった。窓から広くなった空が見える。

「あ、虹だ」

雨上がりでもないのに、虹が出た。
ハンドルが切られるたびに見え隠れするその見事な半円を、わたしは一生懸命に目で追っていた。「虹が見えるよ」とマサさんに心の中で話しかけながら。

やがて寝台車は小さな葬儀場に到着した。車から降ろされたマサさんは、そのまま葬儀場に運び込まれ、そして祭壇の前に安置された。
なんとなくどこかの霊安室のようなところにいったん運ばれるものと思っていたわたしは、少しばかり戸惑っていた。

「今後の予定ですが、通夜が明日、そして明後日が葬儀と火葬になります。火葬の予約も入れてしまいますね」

葬儀社の社長さんが説明を始める。
わたしの暮らしているエリアでは、死亡日から数日後に通夜というケースが珍しくない。それこそ心の準備が、とも思うが、よく考えれば遠方から来ているわたしにとってはむしろ都合がいい。

「ところで心臓ペースメーカーは使われていましたか」
「ええ、入っています」

火葬する際にバッテリーが爆発してしまうそうで、ペースメーカーの有無については火葬前に告知しておかなければならないそうだ。言われればそうだとは思うが、家族が気づける、あるいは知っているような話ではないな。

「お父様は宗派は」
「浄土真宗です。信心深いほうではなかったですけれど」

非常に簡易な葬式として、出棺のときのみ読経してもらうという方法もあるそうだが、家族だけの小さな葬式にしても、それはさすがにミニマムに過ぎる。
ごくごく一般的に行われているように、通夜から読経してもらう形にしてもらった。

「費用ですが、いくつかパックになっていまして、最も安いもので○万円のものから用意しています」
「出席者もごくごく限られていますし、その一番安いものでお願いします」
「承知しました。それから、暑い季節でもありますので、追加でドライアイスを入れさせていただきたいと思いますのでその費用が追加になりますがよろしいですか」
「はい、それはもちろん」
「あとは追加費用で・・・」

心の中で「費用の説明がずるいな」と思う。パックの費用だけではそもそも収まるわけがないのだと知る。

「ところで不案内なので教えていただきたいのですが、お坊さんに対してのお布施は」
「封筒などはこちらで用意します。今回のように2日とも読経していただく場合は○万円で」

社長さんは「旧知のお坊さんなので安いんですよ」と言っているようだが、それもわからない。
わからないことだらけだ。これも社会勉強か。

「印鑑はお持ちですか。死亡診断書に押印して区役所に届けて、火葬許可が出ることになるのですが」
「今日は持っていません。明日こちらに来る妻に持ってくるように伝えます」
「わかりました。では明後日の朝、葬儀の前に当社が届けを出しますので」

遺影のこと、通夜のときの食事、葬儀の前の弁当、会葬御礼、決め事は多岐に及ぶ。
どのぐらいの時間打ち合わせをしただろうか。ようやくひととおりの内容が決定した。

「それでは明日改めて参ります。どうぞよろしくお願いいたします」

移動中に取ったホテルに入り、夕食を取りながら明日の予定を頭の中で再確認する。
もしこれが仕事なら、事前に資料を読み込んでそれから打ち合わせを行うレベルだと思う。このメモ書きだけで漏れなく滞りなく進められるのか。心配と混乱で頭がいっぱいだ。むしろ脳が正常に機能していないような感覚すらある。

そんな頭の隅で思ったのは、これは家族の一大イベントなのだなということ。

大切な思い出になるといいね、おじいちゃん。

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