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大まかにお金の流れを把握できたところで、最初に手を付けたのはクレジットカード。
マンションから回収してきたカードが、あっちゃん名義の家族カードも含めると10枚近くにも及ぶ。言われるがままにほいほいとカードを作ってきたんだろう。まったく。
ただ、その中には明らかに有効期限が切れているものもあった。これはもう聞いてみるしかない。
「父が今回老人ホームに入りまして、引っ越しの際に御社のクレジットカードが出てきまして。ただ有効期限が切れているので、現在の契約状況がわかりましたらと思い、お電話させていただきました」
これでいくつかのカードは無効ということが判明した。解約したんならカードは切って捨てないさいよ。まったく、なんでもかんでも取っておくんだからマサさん。
残りは4件。すべて家族カードがあるので枚数でいうと8枚。
利用明細も見つかったので、よくよくチェックをしてみると、そのうち2つからは毎月の支払いがこの時点でも発生している。保険や公共料金だ。これは支払い自体を止めてからの解約にしなければならないので、当面は転送されてくる利用明細を注視しておかないとな。
残りの2件については、支払っているのが年会費だけなので、これは即時退会してしまっていいだろう。
ネット上から簡単に退会届を提出できたものもあれば、いったん退会書類を郵送してもらってそれに記入して返送するという手間が必要なものもあった。
ちなみに、いわゆる提携カードと呼ばれるもののほうが手続きは煩雑な傾向で、コールセンターが平日しかやってないところもあってなかなかハードルが高い。
今回退会した航空会社系のカードの場合、退会完了確認という名の書類がわざわざ送られてきて、そこにクレジット機能のないマイレージカードが同封されていた。顧客の囲い込み、大変だな。
次は通販関係。
持ち帰った書類の中を確認した範囲では「もう大丈夫だろう」という結論に達してはいたのだが、会員登録をしているとおぼしき通販業者からのダイレクトメールが転送されてきた。どうやらコーヒーを買っていたようだ。でもマサさんとあっちゃんは紅茶派ではなかっただろうか。
コールセンターに電話してみると案の定、定期購入の契約になっているという。即、ストップをお願いした。転居したので、という理由を添えて。
このコーヒーの件が最後だと信じたい。
そして現状を考えてもおそらく重要だと思われる保険関係の整理に取り掛かった。
毎年のお知らせやら何やら、平成ヒトケタに発行された書類も混ざってるから、とにかく書類の数が多い。
1枚1枚、書類に記載された証券番号を確認しながら分類をしていく。おそらくはまったく不要なものもあるのだろうが、まずは分類だ。
そうして判明したのは、15件というちょっと信じられない数の契約だった。
昨年マサさんが入院した際に入院給付をもらった保険会社をはじめとして、以前から契約が現存していることがわかっていたものもあるのだが、さすがに多すぎないか。本人たちもわかってなかったんじゃないだろうか。わたしはそんなことも考えていた。
わたしの休日のうち、多くの時間がこうした書類の整理だったり確認作業で潰れてしまっている。
必要なことだとはわかっている。頭ではわかっているが、少しだけわたしの心は疲れていた。
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