今回今さらながらに見てみた映画は「午前4時にパリの夜は明ける」です。
1981年パリ。離婚を機に働きに出ることになった主人公、その娘と息子、そして深夜ラジオを通じて主人公と知り合うことになる家出少女。彼女たちが生きていく時間を描く。
あのころの『テレビの深夜放送に押されてきたラジオ』という図式は日本でも同じだったから、なんとなく作中の時代の空気はわかる。
それでも自分と向き合う時間にラジオが大切な役割を担ってくれてたということもよくわかる。だからかな、すごく物語に入り込みやすかったんじゃないかと思う。
ところどころに本当の当時の映像をはさんでたようにも見えたけど、あれも演出だったのかな。
登場人物に「映画的」な大事件が起こるわけではない。
でも、その等身大ともいえる彼女たちに起こる事柄は、本人たちにとっては十分な大事件で、それでも毎日を暮らしていかなくてはならなくて、歩みを止めるわけにはいかなくて。
日々を大切にていねいに暮らし続けていって。そうした様子が実にていねいに描かれる。
そして時は流れて。
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あー、良かったわ。染み入るような作品だった。
傑作というよりも「佳作」。
ハッピーエンドというのともちょっと違って、あえて言うなら「希望のラスト」。
もうひとつ書くなら、劇伴がいいんだ。優しくて切なくて、希望もあって。とにかくこの作品にぴったりだった。
一応書いときますが、R15+です。えっちなしーんがあったらかな?

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